先日。
わたしのお客さま(カタカナで書くとクライアント様々)が神保町にいらっしゃいます。神保町とは、半蔵門線、都営新宿線/三田線が交差する交通至便な場所。半蔵門線とは、渋谷と水天宮前を結ぶ路線、そう、三越前という駅がある路線。
というわけで、ある日、打ち合わせ帰りにふらっと日本橋三越に寄ってみた。そして恐れ多くも、三越でいっちょ仕立ててみたーい!とむらむらとした思いが頭をもたげてきて、ちょうど涼し気な紬が安くなっていたので、「えぇっい、これでいっちょう単衣の着物を誂えてくださいなっ!」と、青い反物握りしめ、お会計カウンターに走ってゆきました。あぁ。
日本橋三越、そこは呉服の祭典が毎日行なわれている不思議な場所。やすいものからたかーいもの、あんまり高くってしゃっくりがでちゃいそうなお値段のものまで。撫松庵のような着物はあまりおいてなく、呉服と言えばこれでしょう!という正統派のもので埋め尽くされている殿堂。
百貨店の呉服売場は気楽でいい。ほんとうに気楽でいいさね。なんでもちろちろと好きなだけ見られるし、品揃えがすばらしい、着物の趣味などという概念はなく、お嬢様、若奥様、奥様、大奥様のための華やかなものら、趣味で着ている人のためのものまでばっちり揃っている。さらに明朗会計。ついでにいえば百貨店のカードを持っていれば、正規のお値段のものなら割引がきく。いいじゃないですか。
仕立て代
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25,000 |
湯のし |
3,000 |
裏襟 |
3,000 |
背伏(実費) |
350 |
合計 |
31,350 |
さて、その三越さんのお仕立ては右の通り。今回は単衣なので裏はないし、仕立て代もちょっと安くなっているのかもしれません。こちらのページとあわせてご覧ください。
会計場で担当してくださった男性は、着物を着た年輩の方。襦袢をちらっと見せてくれて、「かっこいいでしょ!」とにっこりと。あぁ、三越に紳士が。。年配の男性で、着物を着た人なんて、大沢おやびんくらいしか知らないから、ドキがムネムネですよ、こまりましたよ。
仕立てあがるのは5月の終わりか6月のはじめの予定。ちょうどいい時期にできあがりますね。
2003.5.15
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