呉服屋さんの男性店員さんと話していたら、『ボクも信玄袋、あまり持たないんですよ』という話題に。では信玄袋のかわりに一体なにを持てばよいのか。私は「いっそなにも持たないで!」と声高に叫びたいのだが、そうもいきません。和洋で使える、浮ついてない仕事鞄が一番いいのではないでしょうか。そうなるとやはりドクターズバッグの出番なのですが、そこまで荷物が多くないときは・・・小さいポシェットみたいなものを肩にかけるのかなぁ・・・。うむぅ。自分が男でなくてよかったと思った瞬間でもありました。
そんなことをぼんやり考えながら、東急ハンズにいく用事があったので、新宿高島屋の呉服売り場をのぞいてみた。
やはり、そういうキモノ男子のニーズを反映してか、こむさでどーも君がやってくれておりましたよ!
ハンティング帽に、マント、羽織に着物、足元は綿の靴下にもなりそうなあたたかい足袋と下駄、そして鞄が・・・どぅるるるるるるるる(ドラムロール)、背中に背負う下足入れのような形の鞄、紐は背中にななめにかけてカチッと胸元でしめるもの。早くいえば、ウェストポーチを江戸小紋の柄にして、ちょっと大きめのサイズでつくったものを背負った感じ。
あら、これ、いいかも。
こむさでもーどさん、割といい具合にバランスをつけてくれたかも。
着物の時は、和装で動く姿勢が求められます。両手はなるべく自由になっていたほうが動きやすいと思うのですが、この装いはその問題点をクリアしてくれていました。ただこの背中にかけるウェストポーチを背負えるのは、若い殿方に限るような気がしないでもありません。三十過ぎのいい感じの着物男子がもつには、ちょっと若々しすぎるようです。
長谷川平蔵さんは、脇差のほかはいつも手ぶらのようでげすがね、まぁ時代も違いますから。21世紀を生きる男子としては、せめて携帯と財布と鍵くらいは持ってあるきたいものです。エルメスたんのポシェットなんかもかわいいかもしれませんが、こういうブランドものを持つ男子というものをそもそも信用できないので、ああいう形状のものを吉田鞄が質実剛健に作ってくださるとありがたいですね。鞄問題の難問は、吉田鞄さんがあらかた解決してくれることを期待いたします。
和装のときの殿方の鞄、子どもっぽく見えなくて、年相応の落ち着きを持たせ、なおかつ、悪目立ちせず、収容力はまぁそこそこで、着物と調和し、さらにその着姿が、平成の町並みと調和するもの・・・・・
私は、北海道日本ハムファイターズの新庄に、「マウンドで投げろ、三振もとれ、外野も守れ、スクイズもしておくれ、ついでにここぞという場面でホームランを打っておくれ、あ、当然盗塁もするんだよ?」と命令している気分になってきました(新庄ならやりかねないのですが)。私は、なにか無茶なことを言っているのでしょうか、言っているのでしょうかーっ!!!
2004.12.14
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