この冬のお買い物で、「これは素晴らしい!」と
一人で悦に入っているものをご紹介します。
伊勢丹の冬ものバーゲンで買った黒の長手袋。
冬に着物を着るとき、やはりスースーと寒さを感じるのは、袖口ではないでしょうか。普通サイズの手袋でもいいのですが、ここはやはり長手袋を買いたいところ。だってだってスースーするんですもの。
私は手袋をふたつ持っていますが、ひとつはウールだけど男物の手をふっくらと見せるもの、もひとつはヨージさんのごっついラムの手袋でこれは厳寒地仕様、ふたつとも着物にはあんまり似合わない。
呉服売り場で手袋を探せば、おばさまらしいというかマダム仕様というか、手首のまわりにファーがふさふさとついた薄手のラム革のものか、撫蕉庵の売り場にあるかわいこちゃん系長手袋を前にすれば、「わわーん、あたいにはこういうかわいこちゃん仕様のものは似合わないのよぅ」と逃げ出す始末。結局、こういう小物って、洋服用の売り場にいいものが眠っていたりするのよね、とバーゲン季節の伊勢丹に出向き、手袋売り場を物色。
そして伊勢丹にはございました、ございましたことよ! ウールのジャージー素材の、片平なぎさプレイができて、なおかつ手首をほっそりと見せてくれる長手袋が! 全長36センチ、薄手だけど都内で歩く分には丁度いい加減。薄手であることを長所にあげるのは、着物のときの鞄って小さいんですよ。小さい鞄にうまく納めたいので、この程度の薄さは大歓迎! ビバ・天下の伊勢丹!
着物をはじめて着ようと思った2002年の正月(わー、むかっしー!)、まずは手始めにポリの長襦袢やら3本900円の腰紐やらを、伊勢丹の着物市で買ったのですが、そのとき同時に買ったのが、エナメルの鼻緒にエナメルの台のエナメルの草履。和装とは、すなわちエナメルの草履だと、当時不勉強だったわたくしは思い込み、ワゴンにごろごろ並んでいる5000円のその草履を買ったのです。
その日、友達に着物を着させてもらいご満悦になり、その足で飲みに行ったのですが、ぎりぎりぎりぎりぎり鼻緒が食い込み、涙が出るほどつらくなり、初めての帯は苦しくつらく、あぁ、着物ってなぁなんて大変なものなんだと、這うようにして自宅に戻りました。
初めての草履に懲りて、それからふっくらした鼻緒の下駄ばかり履くようになりましたが、しかるべき場所には、しかるべき履物が必要です。柿渋染めの草履を買い、しかるべき用事のときにはそれで済ませていたのですが、ホテルに出かけたとき、その床を歩く自分の茶色い布の草履を見て、『あっちゃー・やっぱりここはエナメルの台でくるべきだったな』と一人気まずい思いをしたものです。
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使用前 |
使用後 |
で、新たに草履を買うのも馬鹿馬鹿しい、とえり華の店主さんと話してたところ、鼻緒変えちゃえばいいじゃないのさ、ということに。言われてみればその通りで、今までどうして気がつかなかったんだろうと、ピンクの台に合う、地の色がピンクのグォージャスな柄の、ふっくらとした太目の(ここがポイント!)鼻緒を選ぶ。8800円とかそれくらい。この鼻緒を挿げ替えてもらったら、あらステキ!
えり華さん、草履の挿げ替えは一旦預けることになるのですが、その草履を履く用事がある当日まで、えり華さんにまでとりに行く時間がどうしてもとれず、自転車便のメッセンジャーで運んでもらいました。ナイス・ソクハイさん! メッセンジャーさんってなんでも運んでくれるのねぇ。
さて、そんなことがございまして、みなさんも、今後、どうしてもエナメルの台の草履を買わなくっちゃならないって時、手ごろな草履を買って、素敵な鼻緒に挿げ替えることをオススメしますわ。お茶やお花をやるわけでもない私は、これで十分な気がいたしますー。
2005.1.19
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