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「ちどり」という着物屋さんを始めました。

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和装の下着再び
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八丈紀行5 観光編
琉球泥酔布紀行
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与那国紀行2 西へ
与那国紀行3 島の
与那国紀行4
ハレの着物、ケのお顔

タイトル

奄美大島旅行記その2。

そしてタクシーに乗った私たち。目指すは島内一周だけど、まずは本茶峠で緋寒桜を見る。緋寒桜とは、赤い赤い花びらの桜で、この時期に咲くものなんだそうです。しかし桜の周囲にはハイビスカスあり、紅葉したハゼが赤く点々と緑色の松の森に色を添えていて、なかなか季節感が混在した風景。桜は、一分咲きにも満たなかったけれど、とてもかわいらしい、美しい花でした。

西郷どん!
緋寒桜
紅葉のハゼ
マングローブの森
巨大シダ『ヘゴ』
この船に乗り
珊瑚礁

次に龍郷町の西郷どんが奄美大島で住んでいた跡地を見に行く。そこは、湾に面した静かで穏やかな土地。ここに西郷隆盛は2年ほどいたそうです。
西郷どんは安政6年に奄美大島に飛ばされます。これは島流しではなく、年6石も扶持が出て、「幕府ににらまれるのも面倒だから、おいしゃん、奄美で隠れていてくれありもはん」という意味合いのものだったようです。で、そこで現地妻(島妻ともいうらしでいです)の「あいかなさん(現地の言葉で『超いとしい!』の意味−−かな?)」と知り合い二人の子供をもうけます。しかしその二人の子は西郷家にひきとられ、悲しいかな、あいかなさんは愛する人と愛する子供を死ぬまで待ち続けたのです、おろろん。そんな在所で記念撮影。家の裏手に植えられていたポインセチアが背丈を超える高さに成長しているのを見て驚きました。

続いて名瀬市に。市内をスルーして、車で20分ほど走り、住用(すみよう)町にあるマングローブの原生林へ。ここの正式名称は、『住用村マングローブ国定公園特別保護地区』。住用川と役勝川が合流する河口のデルタ地帯の約71haに、マングローブの原生林があるのです。マングローブって海岸際にあるんじゃなかったっけ?とも思ったのですが、まぁ島の内陸部にあるのですよ。私たちはマングローブが生い茂る川の中に入ったりしなかったのだけど(カヌーで1時間かけて一周することができるのです)、その周囲の風景は太古の香そのもの。わー、わー、と口をあけて眺めるばかり。

さらに島を南に30分ほど下り、瀬戸内町に。ここでは、半潜艇という船に乗り、珊瑚礁の中を覗くツアーに。料金2500円。半信半疑で行ったのですが、奄美の海は私たちが想像するよりはるかに美しく、波の真下に大きな珊瑚礁と熱帯魚がいるのです。これにはちょっと驚いたですね。子供だましのツアーかと思ったのですが、飽きることのない海の中の宇宙に、心が踊りました。船内スピーカーから海の成り立ちやら、魚や珊瑚の紹介があったのですが、全然、ちぃとも、記憶に残っていません。1時間のツアーのあと、またタクシーに乗り、今度は名瀬市に戻ります。道中泥染め公園やら、染織体験のできる愛かな工房などに立ち寄ったのですが、あいにくどちらも定休日でちょっとがっかり。

名瀬市までは車で1時間弱。奄美サンプラザホテル前で下車し、劇団ひとりにそっくりな運転手さんとお別れ。使ったタクシーは西郷タクシーさんという会社でしたが、このタクシー、現金支払いに限りJALのマイレージがたまるので、マイレージマニアな方は是非!

ホテル周辺が商店街と大島紬のお店がいくつか並んでいます。ここでナニを買うべきか物色し、同行マダムのお友達の方と会う。この方に3日目はいろいろとお世話になり、旅がより充実した内容となりました。夜は、その方のご家族と5人で「つる」というお店で晩ご飯。大変都会的でおいしいお店で、勧められた黒糖焼酎「じょうご」をぱかぱかと空けてしまいました。このお店もオススメです。

泊まった奄美サンプラザホテルは、普通のビジネスホテル。対応がすごくよくて気持ちよかったです。ロビーに宿泊者用に高速回線がつながったパソコンが1台あったのだけど、ほかに使ってる人も使いそうな人もいなかったので、LANケーブルひっこぬいて、私のDynabookにつなげさせてもらい、30分ほど作業させてもらいました。DHCPってすごいよね。

三日目は、そのお友達の連れていってもらい、黒糖焼酎の工場と地元の織り元さんを見学させていただく。黒糖焼酎は「浜千鳥館」という見学できる場所があり、そこで試飲。ここで透明な瓶に入った「原酒」というものをちょっとグラスに大目に注いだのですが・・・・見事にころっと酔っ払いました。これは焼酎好きにはたまらないものでしょうなぁ。昨日いただいた「じょうご」は逆にいつ酔うんだろうというくらい飲みやすくて、逆にその分、お酒が進み、案の定酔っ払うというものでした。ここらへんのお酒については、奄美大島酒造さんのページをどうぞ。

織り元さんでは、いろいろな技術を見させていただき、ひどく感動。こりゃぁ着るほうが断然楽ですわ。。。いろいろあてさせてもらったのですが、ここの織物はちょっと高くて手が出なかったので、うっとり夢を見るだけにさせていただきました。

ここで彼女とは別れ、私たちはまた名瀬のホテルの前に。さて、ワタクシの着物を買う時間がやってきましたわね、と大島紬を扱うお店を歩く。地あきの雪輪があれば最高だなぁと思っていたのですが、案の定どんぴしゃりなデザインの反物がありました。あらららららという間にお買い上げ。9マルキ・純泥染めの本場大島が、あぁた、こんなお値段で買えてよいのでしょうか!!! お仕立ても都内より15000円ほど安かったので、その場でお仕立てもお願いしてきました。真っ黒い織物の上に、とびとびに柄がある『地あき』は、簡単そうに見えるけれど、ひとつの間違いが後々まで大きく大きく響く織り方で、年々織り手が少なくなっているそうです。「地空き柄は安い」という人がいるようですが、どうなんだろう? 総絣に比べたら確かに安いとは思うのですが、柄は単純だけど奥は深いぜぇ、というのが正直な感想です。

まぁそれはさておき、午後7時奄美大島発の飛行機に乗り、1時間半の空の旅の後、無事羽田へ。今回は大きな事故もなく、晴天に恵まれ、本当によい旅でしたことよ。

大島については「その3」で!

2005.1.25

KIMONO MICHI −キモノミチ−着物道−きものみち−2003-2005